山口にある毛糸店:手芸アトリエfilさんの10周年セールでDe Rerum NaturaのUlysseを購入した。
フランスとポルトガルのメリノウールで作られた、フカっとした手触りの毛糸だ。かつてのBrooklyn TweedのLOFTから野趣を除いてちょっと洗練した感じ。太さはSportなのでLOFTより太い。
2024年からずっと買おうかどうしようかモジモジと悩み続けた毛糸だったが、今回、思い切って購入した。
わたしが買った色名はGEBET=エニシダ。黄色まじりのオリーブグリーンというか、金色味を帯びた黄緑で、照明によってはからし色にも見える。鮮やかなレモンイエローかライムイエロー、柔らかなベージュなどのモヘアと引き揃えて編んでもよさそうだが、今回のプロジェクトは「毎日気楽に着られるセーター」だ。モヘアと引き揃えるのはちょっと違う。
使用するパターン
使用するパターンは市川則子さんの「みんなのセーター」で、これもまた数年間わたしのプロジェクトボックスに入ったままだった。
いろんなセーターを持ってはいても、いつも袖を通すのはシンプルなセーターだ。凝ったセーターは重いし手入れも大変だし分厚いとアウターも選ぶ。シンプルなセーターを好きな色と毛糸で編んだら最強では?
とはいえ明らかにメリヤス砂漠なので、わたしは最後まで編みあげることができるのだろうか…。

市川さんの「みんなのセーター」は出来上がりこそシンプルなラグランスリーブだが、パターンとしてはきめ細かい工夫がされている。直線的な部分は少ない。上記の画像のとおり、後ろ衿さがりの引き返し編みを経てから、左右の衿の間を巻き増し目でつないで輪にする。
巻き増し目をきれいに作るには

「巻き増し目だと目が揃わない」「たるんでしまう」等、ネガティブな気持ちを持つ人も多いらしい。
そうかなぁ。
巻き増し目をきれいに作るコツは簡単で、ギッチギチにキツく糸を引き締めて編む。それだけなので実に簡単だ。次の段ではそのギチギチの目を拾うので、針先の細い編み針を使い、渡り糸のたるみを塩梅しながら編むとよい。
巻き増し目の代わりにknitted cast onを勧める投稿などもある。だが、個人的にはお勧めしない。knitted cast onは増し目パートの左右(つまり始まりと終わりとにそれぞれ隣接する目)に大きな穴がひらきがちだからだ。そして何よりしんどいのは、渡り糸のゆるみを均等に仕上げるのが難しいうえに、次の段で目を拾うときにその調整も効かないことだ。
もちろんこれはわたしにとってはこうだというだけなので、いくつか試してみて自分がうまく編めるやり方を見つけてほしい。うまくゆかなかったら解いてまたやりなおせる。「よし。うまくいった」という小さな満足を積みかさねて編みあげたものは、大事に着たいものになる。
