ニュースで古いリチウムイオン電池が原因の火災があったと知り、ギョッとした。
わたしの部屋にもリチウムイオン電池の入っているノートパソコンやガラケー、デジタル一眼レフカメラ、モバイルバッテリーなどがある。
デジタル一眼レフカメラのリチウムイオン電池を慌ててチェックした。膨らんだりはしていないが、充電ができないほど劣化していた。これはすぐにでも捨てるべし。とはいえ、安全面の懸念事項から、ゴミとして回収してくれない自治体もある。(ゴミ収集車が火事になるのですよ。危ない!)
リチウムイオン電池はどうやって捨てる
東京都のホームページには下記のように書いてある。
小型充電式電池(電池単体)の回収、リサイクルは、電池メーカー等が会員となって設立された「一般社団法人JBRC」のリサイクル協力店(電器店、スーパーマーケット、ホームセンターなど)で実施しており、店舗に設置された「充電式電池リサイクルBOX缶」等で回収しています。
最寄りの回収ボックスは業界団体:JBRCのホームページで検索できる。調べたところ近所に二箇所あった。デジイチのリチウムイオン電池とモバイルバッテリーはそこに持ってゆき、回収ボックスにいれさせていただいた。
スマホやガラケーの充電池は各キャリアのお店でも回収
スマホやガラケーの充電池は、裏面のカバーを取り外せば容易にとりだせる。だからこれらもまとめて回収ボックスに持っていってもいいのだが(上記の回収ボックスに入れられるのは電池のみ)、どうせなら電話機本体ごと処分したい。
それに、スマホもガラケーも大事な金属が使われている電子機器だから、自宅に死蔵するよりリサイクルしたほうがいいに決まっている。
とか偉そうに書いているけれど、2006年ごろに使っていたガラケーがでてきてひっくりかえった。古い。古すぎて怖い。
残したいデータを回収後に初期化
ひとまず古きよきスマホのinfobarから着手することにしよう。
充電ケーブルを挿し、充電すること小一時間でもうフル充電が完了した。すばらしい。さすがSHARPだ。(純正バッテリーはSHARP製)
電源ボタンを押すと画面がついた。待ち受け画面に現れたのは保護して里親さんを探したサビ猫・コロンちゃんだった。
もうここで心が折れそうになる。愛と喪失の記憶で後頭部を強打され、気力が萎えに萎えた。
しかしやるしかない。バッテリーが当時と同じように何時間ももつと思っていたら甘い。この起動も奇跡かもしれないからだ。
新しいスマホを買ったときに、データの回収や初期化を済ませておけばこんな苦労はしないのだ。愚かな過去の自分を罵りながら作業続行だ。
電源を切って本体背面のカバーを外す。写真が保存されているmicroSDカードを外して再起動したら、HOME – 設定 – プライバシーと進む。Androidならここに端末の初期化の選択肢があるので、初期化実行ボタンを押すだけとなる。
ポチッ
これでもうアドレス帳、Cメール、自分の個人情報やTwitterアカウントとの紐付けもすべてがクリアされた。工場出荷直後の状態に戻っている(はず)。
ガラケーの充電器がやばい
次にCASIO製のガラケーにとりかかる。充電器もとってあるものの、コードの被膜の加水分解が進んでいてつまみあげるだけでボロボロと被膜が崩れ落ちる。赤い電線が見えてギョッとしたが、銅線までは剥き出しになっていないから大丈夫だろう。充電開始だ。
なんとか充電できて、電源も入った。
タッチパネルではない。スワイプももちろんできない。
どのボタンをどう押したらどんな選択肢が出てくるのか、すっからかんに忘れている。
四苦八苦しながら本体に残っているデータを確認してみる。どうでもいいようなデータなら消去一択でいい。(面倒になってきている)
今は亡き愛猫の写真がでてきてしまった。これは消去できるわけない。
時代の規格に泣く
本体にしかない写真データを、microSDカードに移動してしまおうぜ!と思ったら、この機種のストレージは、歴史に一瞬だけ現れて消えていったminiSDだった。
わたしのGeek Box(PCをゴツくカスタマイズする程度のオタクでした)を開けても、miniSDカードは残されていなかった。miniSDカードをSDカード規格にするアダプターだけがなぜか残されていた。なにがあったんだ。
USBケーブルのない時代の製品だ。USBケーブルでガラケーとPCを繋いでどうこうできるわけもない。面倒だがminiSDカードを新たに買おう。
miniSDカードが中古しかない
検索してみてギョッとした。
新品のminiSDカードがないのだ。出回っているのは中古品ばかりだ。
スマホは小型化・軽量化をどのメーカーもいっときは目指していたから、2003年にminiSD、2005年にmicroSDが商品化されてからはより小さいmicroSDが主流になってしまったのだろう。儚い。
インターネット老人会の郷愁に浸っている場合ではない。感傷は傍においといて中古miniSDを購入し、届くのを待ってからデータを本体から移動した。ボタンをぽちぽちやりながらの作業になるから、「どうしよう…画像データが何百とあったら」と慄いていたが、画像は50数点しかなかった。写真を撮りまくったような記憶があったが、事実は違っていた。
自撮りやインスタ映えといったものが生まれる以前の機種だから、データ量はつつましいもので済んでいたのだ。
ガラケーの初期化ができない
infobarと同じように初期化しようとしたところ、ロック番号の入力を求められる。
心当たりの番号をいくつかいれてもすべて「違います」と弾かれてしまった。
これは困った。もうこれ以上思いつかないし、思い出せない。
もしかしたら初期設定のままなのでは?とハッと思い出し、「1234」と入力したらあっさり突破できた。当時の自分がズボラでよかった。(よくはない)
しかしなんと、アドレス帳や画像データの削除はできても、本体に設定されている所有者の情報だけは消すことができない。
編集画面から電話番号を削除して上書き保存しようとすると「必須項目です」といわれて拒否されてしまう。simフリーではないからsimカードを自分で取り出すこともできない(破壊すればできるのかもだけど)。
工場出荷時の状態に戻すことができないまま、auショップに持ち込んでドリルによる基板の破壊を申し込んだ。
スマホの処分にはauショップでは署名が必要
auショップにスマホとガラケーを持ち込み、処分したいことを伝えると快く応じてくれた。ただし、台数分の署名を要求される。
どういう規定なのかはわからないが、後になって「やっぱり返してくれ」と客から言われたときのトラブル防止目的かもしれない。
思い出の機種を手放すのはやはり一抹の寂しさも感じるが、持っておいてリチウムイオン電池による破裂や火災などが起きても困る。だから処分するのが最善なのだと思う。
手元から危険なリチウムイオン電池が4個なくなってほっとした。
次は実家の充電池のチェックだ。たしかクローゼットに古いノートパソコンが3台あったはず(怖い)。
充電式のものは便利だけれど使わなくなってからが厄介だ。安全に処分できないような製品は、売れるからと安易に市場に流通させないでほしい。