今年はいつまでも暑い夏日が続いたので、大根がなかなかおいしくなりませんでした。11月も中旬になってやっと繊維のやわらかい大根が出回るように。早速、近所の直売所で一本買ってきました。
ちいさな足が生えているのがかわいかったのですが、肉質も大変よかったです。みずみずしくてやわらかく、皮をむいているときにうっとりするほどでした。大久保さん(生産者の方)、ありがとう…!
京都の柚子をいただいた
大阪の知人が「柚子狩りにいったので」と、京都の水尾の柚子を送ってくれました。これまたありがたいことです。
立派な柚子とみずみずしい大根と揃ったら、ゆず大根を仕込むしかない。
わたしがいつも参考にしているのはこちらのレシピです。
【農家のレシピ】ゆず大根
大根1本(葉を除いて1kg)、ゆず1個を使い切るレシピになっているのと、塩・柚・酢・砂糖のみのシンプルな味で飽きない点がおすすめポイントです。美味しくてもややこしいレシピは滅多に作らなくなるか、忘れちゃうんですよね。
漬物用の重石はなくても大丈夫
柚子の皮は白いところを丁寧に去り、千切りにします。この作業が大好きです。柚子のいい香りと千切りのリズムでこれまたうっとりします。
ゆず大根は白いお砂糖をつかうと色の仕上がりが綺麗なのでおすすめです。茶色いお砂糖を普段はつかっていますが、ゆず大根では大根の白さを綺麗にだしたいものです。三温糖でつくってみたこともありますが、なんだか薄茶色い感じで見た目がイマイチでした。
大根に塩をまぶしてボウルにいれたら、ボウルより小さな径の平たいお皿で蓋をし、その上にストウブの18cmのお鍋をずん、と置きます。漬物用の重石がなくても、こんなふうに鋳鉄製の鍋や水をなみなみいれたやかんで代用できます。
大根はしっかり水を搾る
1時間もすれば大根からたくさんの水分がでます。わたしは清潔な布巾に大根をとって、茶巾絞りの要領でさらに搾りあげます。
水分はしっかり搾ったほうが、漬け汁がよく大根に沁みます。しあがりも水っぽくならず食感もよくなります。
搾った大根をアイラップに入れ、漬け汁と柚子の皮を加えて均等になるように袋のうえからモミモミして混ぜます。混ぜたら今度は空気を抜いて、アイラップの口を縛ります。この状態で冷蔵庫で丸1日寝かせたら出来上がりです。
ゆず大根は、冬の大根がおいしい季節の箸休めに最適です。
甘すぎず、しょっぱすぎずの絶妙な味にしあがったときは、心の中でひとり快哉を叫んでいます。
火を使わないものなので、寒い日に寒い台所でやるのはあまりおすすめできません。おでんとかぐつぐつ煮ているかたわらで勢いで作るか、小春日和の昼下がりにでも作ってみてください。