靴下を編む

彩り、暮らす。の画像

とうとう今年も10月です。
早い。年月の経つ早さに毎年呆れています。

わたしは秋から冬が大好きで、これからの季節は毎朝のように朝焼けや夕焼け、空気の匂い、陽射しの色や冬物の衣類の手触りに感動しながら過ごすのかと思うと、すでにワクワクしています。
とりわけ紅葉の美しさたるや、たまらないですよね。

多磨霊園正門の紅葉

秋からのファッションの楽しみといえば、小物類です。帽子、ストール、手袋、靴下など、秋冬ならではの楽しみがあります。もちろん買うのもうきうきしますが、自分で作るのも面白いですよ。好みの素材で作れるのも醍醐味です。

靴下編みは変化に富んでいて楽しい

わたしは9歳から編みもの(knit。棒針編み)をしていて、2009年から靴下編みを始めました。

靴下を編むというとなんだかものすごいことのようですが、シンプルなものならそれほど高度な技術を使わなくても編めます。
むしろ、飽きっぽい人にはおすすめです。短時間で編めるし、履き口〜かかと〜つま先と編み方の変化がすぐにやってくるので飽きずに完成させられるからです。セーターとかのおおものはメリヤス砂漠で挫折しそうになるし、1段の目数が多くて一箇所間違えたときに解くのも泣きそうになりますもんね。靴下なら編むのも解くのもさくっとやれます。

Sock-knitter

欧米ではソックニッター(sock-knitter)といって、靴下ばかり編む人もいるぐらいです。
こちらはわたしが個人的にこっそりフォローしているニッター(Lottaさん)のインスタアカウントです。
靴下や手袋といった小さな作品が多いのですが、その量に驚きます。ほんとにこの人も1日24時間の世界に住んでいるんだろうか。

https://www.instagram.com/p/CpnHCJMo2NQ/?igshid=MTc4MmM1YmI2Ng%3D%3D&img_index=1

Lottaさんのように高度で複雑な編み込みをする気力はないので、わたしは単純に2色だけの編み込みや、段染め毛糸を使ってシンプルに編んでいます。OPALという靴下専用の毛糸があって、ふつうにメリヤス編みをしているだけで編み込み模様のようになるのです。編んでゆくにつれて模様がでてくるのが楽しいです。この毛糸で編んだ靴下は履き心地もよくて、こればかり履くようになっちゃう。さすがドイツの毛糸メーカーだけあります。実用的です。

おすすめ書籍 靴下編みの本

日本でも丁寧な解説の本も出版されていますし、シンプルな靴下の編み図もメーカーによって無料公開されていたりします。
初心者の人にも好評なのがこちらの『つま先から編む、かんたん、かわいいくつ下』(大内いづみ著 新星出版社 2014)です。Kindle版もあります。

つま先から編み始める方法だと足首からどれぐらい高く編むか(ハイソックスにするのか、それとも足首どまりにするのかなど)の調整がききやすいのでおすすめです。また、つま先を綴じる手間も省けます。

上級者には嶋田俊之さんの『手編みのソックス』(文化出版局 2009)がおすすめです。実用的ではないけれど美しい編み込み模様やニッターなら挑戦してみたい複雑な技巧の靴下がたくさん紹介されています。うっとりと眺めるのも一興です。

靴下を編んでみると、1本の糸がみるみる立体になってゆくおもしろさが味わえます。かかとの編み方だけで何種類もあるんですが、自分の足にフィットする編み方をみつけたときは感動します。

ソックニッティング、やってみようかなとちらりとでも思ってもらえたら嬉しいです。