家電(かでん)が好き。
あの騒音と照明さえなければ家電量販店にいりびたりたいぐらいに家電が好きです。
なにか家電類を買うときはリサーチに数ヶ月〜数年ほどかけることがあります。もちろん、切羽詰まっているときは数日程度で買います。少々値段がはるものを買うときは、使い勝手がいいかどうかを熟考します。それもまた楽しい時間です。
「使い勝手」とひとことでいいますが、含まれる要素はたいへん多いですよね。とりまわしがしやすいか、操作はストレスなくできるかだけじゃ足りません。メインテナンスの手間、普段しまう場所は確保できるか、そもそもの寿命、パーツのや消耗品の入手しやすさなど、全部ひっくるめての「使い勝手」です。そして、それぞれのメーカーによって異なる【設計の哲学】もわたしにとっては結構大事です。
こんなことを考えてあれこれ比較をするものだから、時間がかかっちゃうんです。
ニーズとライフスタイルと身体に合っているか
家電製品はライフスタイルや身体に合ってるかが特に重要です。
使いにくかったら毎日ストレスかかるし、重すぎたら結局使わなくなるし、交換パーツが高価だったらケチっちゃうだろうし。
なぜこんなこと書いてるかというと、うちの母が階段用掃除機を買いたいと言い出して1年経過したのにまだ買ってないんです。母のニーズを満たしつつライフスタイルと体力に見合ったコードレス掃除機が、見つけられないでいるんですね。
階段を掃除したい
↓
コードのついている掃除機でやっていたけどコードを踏んで危ない思いをした
↓
コードレスの掃除機を買おう
というのが母のニーズです。
これを聞いて、では一緒に選びにゆきましょうと家電量販店へでかけてきました。
母と一緒にコードレスの掃除機の実機を手にとってみて、重さやノズルの長さ(母は背が低いし腕も短い)、肝心の吸引力などをチェックしました。日本のメーカーから海外メーカーのものまで、7機ほど持ってみました。
ところが母はコードレス掃除機の重さ、大きさ、そして吸引力と寿命の兼ね合いに不満があって買いませんでした。
こだわり方が私と似ている…こんなところにDNAを感じてしまいます。
手軽さと吸引力はトレードオフ
掃除機なんだから掃除をしっかりしてほしい。それなのに軽いコードレスときたら全然吸わないじゃないの、というのが母の不満です。
やはり有線で出せるパワーには充電池で出せるパワーはまったくかなわないのですよ、現在の技術では。
一方で、コード式掃除機には「コードを踏んで階段から転落するリスク」という課題があります。それゆえコードレス掃除機を買おうと思ったわけです。となるとやはり吸引力は犠牲にするよりありません。
もうひとつ母が不満に感じたのはコードレス掃除機の寿命です。
寿命は2、3日に1回使う頻度で、もって3年です。だいたい2年ぐらいで吸引力が大幅に落ちます。コードレス掃除機のモーターはそんなものです。
こういった会話を現地で店員さんを交えてして、母は現在のコードレス掃除機に不満であるということで買わずに帰宅したという顛末です。
母の愛機はダイソンのでっかくてごつい奴なので、それに比べたらどんな掃除機でもパワーと耐久性で劣ります。それと比べちゃダメ!ベンツと軽自動車を比べちゃダメよ!と伝えているのですが、「せっかく掃除機かけるのにきれいにならないなんて意味がない」という気持ちもとてもよくわかります。
マキタのコードレスは既に使っています。こちらの吸引力にはたいへん不満があるので今回は別なメーカーのを買おうと意気込んだのに、どれもこれもお眼鏡にかないませんでした。
高齢者がとりまわしがしやすくて吸引力のあるコードレス掃除機は、これからの日本では絶対ニーズあると思うので、メーカーさんには頑張って開発していただきたいです。