羊の種類で毛糸を選ぶ

編みもの好きが昂じると、羊の種類をみて毛糸を買うようになります。
アルパカやカシミアといった獣毛(じゅうもう)の毛糸と同じです。素材で選びたいんです。羊の種類で、肌触りや編んでいる時の感触も仕上がりも異なります。

だから毛糸のラベルやオンラインショップでの商品説明には、何種の羊の毛でできているのかを大きく書いてほしい。

West Yorkshire Spinnersの毛糸Signature 4PLY

そう。こんなふうに。

こちらは思わず衝動買いしてしまったWest Yorkshire Spinnersのソックヤーン(靴下用毛糸)です。
だって、Bluefaced Leicester ブルーフェイスドレスターの毛が35%使われていると書いてあるんですもん。「えっ!?」ってなって二度見して即購入しました。ブルーフェイスですからね(興奮)

Bluefaced Leicester
「わたしが作りました」

ブルーフェイスの羊毛からできた毛糸はどんななんだろうと、好奇心が抑え切れませんでした。
手元に届いた日には気持ちが昂りすぎてひとりで鼻息荒く仕事をしていました。
早く編みたいけどなにを編もう。靴下にはせずスヌードかカウルにしてみよう。肌触りがよければトップスにしたっていい。ソックヤーンだけどトップスにしてはならないという決まりはないし、ざぶざぶ洗えるからむしろトップスに向いているのでは?等々妄想が止まらない状態です。

好きな羊は

わたしのお気に入りはポルワースとコリデールです。肌触りと軽さとふんわり感が最高です。(ちなみに「コリデール」で画像検索すると幸せな気持ちになれます!ハードウィックと同じぐらい愛らしい様子の羊です)

とはいうものの、最近はもっぱらターギー種の毛糸を編んでいます。
ターギーは羊としては新しい種で、20世紀初頭に北米で開発された羊です。軽くて暖かくフェルト化しやすく、羊毛好きなら一度は編んでみてほしい毛糸です。BrooklynTweedのLOFTやSHELTERはターギー種の毛糸です。(厳密には純粋なターギーではなくターギー×コロンビアの交配種です)

この投稿のアイキャッチ画像の左に写っている編みかけの袖は、LOFTで編んでいます。
LOFTはショールを編んで以来、大ファンになりました。あまりにこの毛糸が好きで大事にしてしまい、購入から編み始めるまで7年も寝かせてしまった(そうこうするうちにラベルがリニューアルされてしまった)カセがこちらになります。

ブルックリン・ツイードの毛糸


フェアアイルを編む人たちの間で有名なJamiesonsの毛糸は、100%シェトランドウールです。Jamiesonの毛糸の玉に鼻をうずめてみると、ほんのり羊の匂いがします。Jamieson’s of Shetland Spindrift はわたしも好きな毛糸です。なにしろ長いし軽いし弾力があって編みやすい。色も豊富で、みているだけで心がワクワクします。
ですが、チクチク感がわたしにはちょっと強いので、自分が着たいかといわれると「うーん」と考えてしまいます。
ウールの衣類って育てるものなんです。ツイード生地やフェアアイルセーターも、何年も着て柔らかくなり、かつ、身体に馴染むものなのです。縫って・編んで・買って着てすぐにハッピーになれるわけではない。気の長い素材です。

ドネガルウールの毛糸も編んでみたいのですが、高価でなかなか手が出ません。1カセで7,000円近くするので😭
様々な種類の羊とその毛糸を編んでみたいというのが密かな野望です。
ああ、羊毛文化圏に生まれたかったなぁ。