水気の出ないマカロニサラダ

マカロニサラダはお好きですか。
マカロニサラダを作るのは少し面倒です。マカロニを冷ましたり、材料を細かく切ったり、和えるタイミングを見計らったりする必要があります。そんなふうに手をかけて作っても脇役だし、作り置きしていたら野菜から水分がでて味がボケてしまうこともありますよね。くやしい。

生野菜や茹でた野菜および加工肉を細かく刻んだものと、茹でて冷めたパスタとを油脂分で和える…
マカロニサラダを構成する事実だけを書くと、そのハードルの高さがわかります。

  • 生野菜=傷みやすい。塩気で水分がでる
  • 茹で野菜=細かく薄く切ってから加熱するため加熱ムラや水分管理が難しい
  • 加工肉(ハム)=和えるだけだから加熱しないため意外と傷みやすい
  • パスタ=茹でたてと冷めたときとで味や食感が変わる

けっこう複雑なことをやっているんですよね。世の中のごはん担当の皆さま、ほんとうにお疲れ様です。

レシピがめざしたゴール

今回のレシピがめざしたのは、「作ってから一晩おいても味がボケないマカロニサラダ」です。
和える系サラダの悩みの種は、具材からでる水分による味ボケと傷みやすさです。それを解消できたと思います!
今回のレシピでつくったマカロニサラダを1晩密閉容器に入れておいて、翌日のお昼にとりだしてみたところの画像を下にのせます。容器に残る水分は、こんなに少なかったです。

白いホーローの保存容器に、黒いサーブ用スプーンが入っている様子の画像。マカロニサラダ跡地。
掬っただけ。スパチュラ等で浚っておりません。

マカロニサラダのレシピ

=材料=(2人分)

  • マカロニ(茹で時間8分ほどのもの):70g
  • キュウリ:太いものなら1/3本、細いものなら1/2本
  • ニンジン:30g
  • 玉ねぎ:30g(新玉ねぎなら40gぐらい使ってもおいしい)
  • ハム:薄切りのものを3枚
  • マヨネーズ:大さじ1.5〜2弱
  • だし酢:大さじ1
  • その他:塩や水は適宜

= 前日の夜もしくは当日の朝にやる仕込み =

キュウリは3mmほどの厚みの斜め薄切りにしてから、縦長シェイプになるように細切り(冷やし中華に乗っているような細切り)にし、皿に広げてゆるくラップをかけて一晩(8時間)冷蔵庫に入れて水分を飛ばしておく。

= マカロニサラダの作り方 =

  1. 鍋に800mlのお湯を沸かし、粗塩を小さじ2入れて塩をよく溶かす
  2. そこに薄い銀杏切りにしたニンジンを入れ、やや固めに茹でる。
    茹で上がったニンジンはおたまなどで掬ってザルにあげ、広げて水分をとばしておく
  3. 同じ鍋に続けてマカロニを入れ、表示時間+1分間茹でる(袋に書いてある茹で時間が8分なら9分茹でる)
  4. その間に野菜類は下記のように処理しておく
     🥒キュウリ:粗塩ひとつまみをふって5分放置〜水分を絞る
     🧅玉ねぎ:ごく薄いスライスにする(※辛味が苦手なら流水で30秒ほど洗うか氷水に晒し、キッチンペーパーで水分をしっかりとる)
     🐷ハム:7mm角に切ってほぐしておく
  5. 茹で上がったマカロニをざるにあげ、何度も振ってよく水分を落とす(マカロニの中に水分を残さないように)
  6. 和える用のボウルにスライスした玉ねぎを入れ、その上に茹でたてのマカロニをかぶせるように投入し3〜5分ほど置く
  7. さい箸でざっくりと玉ねぎとマカロニを混ぜたら、だし酢をまわしかけて全体に馴染ませ、そのまま冷めるまで放置
  8. 常温ぐらいまで冷めたら、水気をしぼったキュウリ、ハム、にんじん、マヨネーズを加えて和える。味をみて塩と胡椒で調整する(胡椒は白胡椒推奨。黒胡椒だとやりすぎ感がでる)
グレーのお皿に盛り付けたマカロニサラダの画像

レシピのポイント

わかる人にだけわかればいいと思っていましたが、ポイントを書いておきます。
なんでこんな手順を踏むのか理由がわかれば別なものにも応用が効きますので、ちょっと読んでいただければと思います。

マカロニサラダにいれる野菜の水分対策

キュウリは水が出やすくて、マカロニサラダ全体の味ボケをひきおこします。特に夏のキュウリはみずみずしいので、塩をふって水気を絞るだけでは不十分です。しかし、メンバーから外したくはない。
ということで、キュウリだけ前日に細切りにし、ゆるめにラップをかけて一晩冷蔵庫に入れておくことにしたのでした。(タッパにいれるとか重ねてしまったりすると乾燥が進まない)
こうするとキュウリの表面が渇き、パサっとした状態になります。ここからさらに塩をして絞るので、かなりいい感じに水分が絞れます。
そうはいっても、この工程をわざわざマカロニサラダのためにやる必要はありません。サラダや冷やし中華などにつかうキュウリが中途半端に残ったら、それを活用してください。

このレシピではニンジンは茹でてから加えます。茹で汁をとばすよう、ざるに広げて熱をとってください。
ニンジンも細切りにして塩をまぶして水分を絞っただけで生で加えるレシピもあります。それだと塩分が多すぎると感じ、今回はとりいれませんでした。

玉ねぎは辛み対策で水に晒すレシピが多いですよね。水に晒すと水分をよくしぼらないとなりません。正直、めんどうくさいです。そこで、熱々のマカロニで玉ねぎを埋め、半加熱状態にして辛みをやわらげる作戦をとりました。

加えるお酢の話

マヨネーズで和える前にお酢をちょっと入れるのは、母直伝の作り方です。
母は米酢を使いますが、わたしはだし酢を使うのが好きです。すし酢で作ると甘くなり、お弁当向けになります。
単なるお酢よりも風味と味がついているほうが味に奥行きがでて、マヨネーズと塩だけに頼る必要がなくなります。

早茹でマカロニだとイマイチ

茹で時間1〜3分とかの早茹でマカロニもありますよね。暑い夏のキッチンではほんとうに助かりますが、仕上がりが水っぽくて歯応えが悪い。食べていてあまり美味しく感じられません。なので、8分以上茹でるタイプの肉厚なマカロニを使ってください。
茹でている最中に野菜の調理ができますので、茹で時間が長めなのもまんざら悪くもありません。

入れる玉ねぎを紫玉ねぎにすると彩りも綺麗です。ぜひ楽しんで作ってください。