食欲の秋とはよくいったもので、農産物の収穫どきを迎える季節はなにを食べても美味しい。近所の農家の直売所も夏野菜から秋野菜へと品揃えが移り変わり、栗も出てきた。
艶々した利平栗が500gで500円という破格で売られていたので早速買った。(今年の栗の価格は10月頭現在で1kg2,000円ほど)


まる1日水に漬けてから茹で、鬼皮を外し渋皮を剥いて栗ごはんに…と思ったが2個で飽きてしまい、渋皮煮にした。
猛暑のせいで栗がかたい
ところが今年は夏にほとんど雨が降らず、かつ、高温だったせいで栗が固い。小粒なものほど実が固いようだ。
大粒の栗が下茹で中に崩れかけ柔らかくなったのを確認してから砂糖を加えたのに、出来上がったらゴツゴツ固い。栗も豆と同じで、砂糖を加えてからいくら煮ても柔らかくはならない。つまり、下茹での段階で、好みのかたさ・柔らかさにしておく必要がある。
でも、渋皮煮は渋皮に傷をつけてしまうとそこから煮崩れるから、全部を突いてみるわけにもゆかない。大きい個体が柔らかくなったのを目安にしたが、今年の栗ではそれが通用しなかった。圧力鍋で5分加圧したのち、圧が抜けるまで放置してみた。が、やはりコツコツとした食感の粒がある。渋皮すら固いのには参った。
紅玉りんごもふかふか
紅玉りんごも果肉がフカフカしている。シャキッとしていない。2kg購入したのでせっせと調理しているが、妙な傷み方(中の方に黒くなった部分がとつぜん現れる)の紅玉が多くて、これまた気持ちが凹む。消費者は「ハズレだったわ〜」で残念がる程度で済むが、製菓会社や農家は大変だろう。品質の良い農産物が安定して買える状況は、とても恵まれていることなのだな。気候ばかりは生産者の努力ではどうにもならない。
りんごのインビジブルケーキ
蜜煮は実(み)が美しいほうが嬉しいけれど、傷んだ部分をよけても問題なく作れるりんごのインビジブルケーキを焼いた。

りんごは皮や芯を除いて400g前後(中ぶりのりんごなら2個が目安)、卵2個、砂糖とバターを各50gといったシンプルなレシピを重宝している。18cmのパウンドケーキ型で焼く。著作権の関係でここでは紹介できないけれど、検索すれば色々な作り方があるので、1回は作ってみてほしいお菓子だ。
わたしは隠し味程度にカルダモンとシナモンのパウダーを使う。砂糖をバニラシュガーにしたり、ベーキングパウダーを少しだけ使ってみるのもいいかもしれない。焼きたては酸味を強く感じる。冷蔵庫で一晩寝かせるとしっとりしあがり、さっぱりとしたデザートになる。りんごの酸味が味わえるように甘さ控えめに作って、カスタードソースなどかけて食べるのもおすすめだ。
りんごはスライサーより包丁で薄切りにするほうが食感がよく仕上がる。スライサーだと薄く均一にはできるけれど、食べている時の歯応えの楽しさが失われる。
新生姜で自家製ガリなど
少し前から新生姜が出回ってきた。新生姜といえばやはり自家製のガリを作りたい。
母が「使いきれないから持っていって」と300g弱の新生姜をくれたので、これまたせっせとスライスして作った。
今年参考にしたレシピは白ごはん.comさんの「新生姜の甘酢漬け(ガリ)のレシピ/作り方」

ちょうど新生姜300g用のレシピだったので、「今年はこれでやってみるか」と作ってみた。一晩置いて味をなじませてから食べてみる予定だ。
保存容器の容量が小さかったせいか甘酢が半分近く残ってしまった。甘酢の使い途はいろいろあるけれど、とりあえず、野菜室にあった大根と細い人参で即席和風ピクルスを漬けてみた。来週は朝出たら夜遅くまで帰宅できない日が続くので、こういう作り置きがあるとちょっと助かるのだよね。
今年の冬は美味しい大根食べられるかなあ。ゆず大根は大根が美味しくないと、どうがんばってもおいしく作れないんだもの。異常気象が気がかりだ。