布を手放す

自他共に認める布マニアです。
布が好きで、常に在庫布が100m以上ある生活をしてきました。
離婚が決まり2日で荷物をまとめて越さねばならない時も、大きめの段ボール3箱ぐらいは持って出たほどです。すみません。過小評価です。もしかしたら4箱、いや、5箱はあったかも…

布マニアの気持ち

布を手放すと、まるでみぐるみ剥がれるような侘しい気分になる。
大げさなようですが、布マニアはそんなものです。
手元に残したどの布にも良さやストーリーがあり、あれにしようかこれを作ろうかと妄想が広がる布ほど鋏をいれられず、再び大事にしまいこむ。布のままならいつまでも夢が見られます。

このツイードでコートを縫おう、裏地には三宮で買ったレトロな織柄の裏地をつかって、パイピングはこの色で…と想像をめぐらしているときの楽しさよ。

負けを認めるようでちょっとつらい

でももうわたしも老眼が進み、根気もなくなりました。猫ベッド屋時代に集めた色とりどりの布は、数年前に障害者の作業所に寄付しました。つまり、いよいよ厳選した布だけが現在手元に残っているわけです。それらのうち、現在の自分の好みに合わなくなったものを遂に手放し始めました。

負けを認めるようでつらい気持ちもありつつ、死蔵品を減らせてホッとしています。

Facebookにクローズドのグループで、資材を譲ったり交換したりする場があるのです。そこに投稿したところ、ありがたいことに今日だけですでに8mの布にお申し込みが入りました。


木綿の服が似合わなくなってきたことも認め、服用に購入したコットンの布もぼちぼち手放す予定です。
美しい双糸のシャツ用生地も、涼しい綿ローンプリントも、わたしが握りしめたままではその布本来の役目が果たせませんし、どなたかに形にしていただければいいなと思って

思って・・・は、いるんです。
ほんとに。

だけどやっぱり布の美しさに後ろ髪ひかれてしまうんですよね。執着ですね。