セーターをほどく

悩みの種が引き出しにいつも潜んでいる。ほとんど袖を通すことのない手編みのセーターだ(ニッターさんが編んだもの)。2本どりのウールの毛糸で編まれていてぶあつい=あったかいのに半袖で、いつ着たらいいのかわからない。で、しまい込んでいる。

もう6シーズンぐらい持ち越してしまっているし、思い切ってほどくことにした。一度編んだ毛糸は癖がついているので美しく均一な編み地にはならない。そうはいっても肌触りがよくて気に入っているので捨てるには忍びなかったのだ。

畳の上に広げた手編みのセーターを裾から解いている画像
上から編んでいるセーターだったので、裾の二目ゴム編みからほどき始めた

ほどいてかせにする時の注意点

編まれた毛糸を解くと、袋ラーメンみたいに縮れた状態になる。これがやたらと絡まる。ただほどいたものを重ねておいただけで互いに絡まってしまい、どうにもならなくなる。全部解いてからまとめて巻こうなんて考えていると痛い目に遭うからおすすめしない。面倒でも、ある程度を手でほどいたらかせくり機で巻き取る。これを繰り返すのが確実だ。

解いた緑色の毛糸を、白い陶器製のシンクで洗っている画像
おぼろ昆布を練り込んだ麺みたいになってるけど、毛糸です

こうしてかせにしたものを4箇所ほど糸で留め、おしゃれ着洗い用の洗剤を薄く溶いた冷水に20分ほど浸す。
優しく押し洗いして洗濯機で2分脱水したのち、ふたたび洗面ボウルに張った冷水ですすぐ。最後に洗濯機で2分脱水したら伸ばしながら吊るし干しする。
洗濯機での3分以上の脱水はやめた方がいい。ある程度水分を残しておきたいというのはもちろんあるが、万が一にも留めている糸が解けて、洗濯槽の中で毛糸同士が壊滅的に絡まり合ったら悲惨だからだ。100gまでならサラダスピナーで水切りできるので、そちらの方が安心かもしれない。

毛糸の縮れを伸ばしながら干す

縮れた毛糸を伸ばすには湯のしやスチームアイロンが一般的だが、洗って水分を含んだ状態なら重さを加えれば伸びるのではないか?ということでストウブ鍋の蓋をかせにかませてこんなふうに干してみた。

昭和生まれを舐めてはいけない。あるものでやる。
いい感じに伸びてるんちゃう?

なかなかシュールな光景だが、目論見どおりに毛糸が伸びてくれている。新品同様とはもちろんならないが、許容範囲だろう。

セーターは全て解くことはできなかった。ラグランスリーブのねじり増し目のところで独特な糸の処理をしていたようで、複雑に糸が交差していたため、どうしても続けて解くことができなかったからだ。
成果は1かせ100g前後が2かせで、200gといったところだ。
2本どりでDKぐらいの太さの毛糸、200gというのはわたしにはちょっと持て余してしまうものではある。他の糸と組み合わせて編み込みの一部に、またはゴム編み部分に使うなどを考えている。

編み物をする人であれば、編みかけ作品や編み上げたけどしっくりこなかった作品をいくつか持っているはずだ。思い切ってほどいて仕切り直してみるのもいいかもしれませんよと囁いておきます。