斜陽の国

サマータイム制を導入したまるがわたしを朝5時前に起こす。
無視してもまるはずーっと鳴き続けるので、二度寝はせず(というかできず)そのまま起きてしまうことが増えた。

今朝も5時に起きて台所で朝食を準備していたら、救急車がやってきて近所の路地へと入ってゆき、とまった。

コロナか熱中症か。
いずれにしても軽度でありますように。

救急車はおよそ40分後にまた路地から出ていった。
搬送先が決まらなくて車内で30分以上待たされたんだろう。

救急車にはコロナ流行が始まってから2回乗った。
呼んだらすぐにきてくれたけれど、2回とも車内でかなり待つことになった。

今もそうなんだろうと思う。5類に移行したからとて、コロナは弱毒化したわけでもないし治療法が確立したわけでもない。5類に「した」のは政治の都合だ。2024年7月現在、またコロナは流行していて、勤め先でもコロナに罹患する人が増えた。

めちゃくちゃ痛いとか苦しいとか、生死の境目をさまよっているとか、そんな状況下での30分はとても重要だ。
もし交通事故などで動脈を切っていたら死んでしまう。
脳梗塞や心筋梗塞で心肺停止していたら、死ぬか、生き延びても大きなダメージを脳に負ってしまうだろう。

で、ここから怖い話をします。

「搬送先がない」
これは病床と病院の数が足りないからだと誰しもわかると思う。
ではそれはなぜおこるのか?
病院が足りないのは、医療従事者が足りないのはもちろん、黒字経営を安定して維持できる=利益をだして設備投資や人件費をしっかり払える病院が減ったからだ。そもそも日本人が減っているのだから、医療従事者も患者も減りつづけるのは当然だ。

今はまだ、救急隊として働いている人たちが一定数いてくれるからマシなのだ。救急車を呼んだら来てくれる。
けれど、20代以下の世代が激減している日本では、あと10年もしたらありとあらゆる業種で深刻な人手不足が起きる。救急隊のようなハードで責任の重い仕事に就いてくれる若い人が、どれほどいるだろう。


人手不足は今のままではどうにもならんだろうな。
人は生まれてすぐには「20歳です!」「社会人です!」とはならないのだから。

この30年間の政治の失敗で、20歳以上の人口のうち10人に7人が40歳以上という国になった日本。
少子化問題に真面目にとりくまなかったツケ、そんな政治家を政治の場から追い出さなかったツケを払うのは誰なのか。